朝から昼に向かうはずの時間が、速度を上げて突然夜を連れてきてしまった。
先ほどまでの真っさらな晴天が、今は暗い暗い夜の渦。
長いのか短いのかわからない一週間だった。
とても濃密な一週間だった。
この気持ちを言葉にして放り投げるのが惜しい。
だから、感想しか言えない。
楽しいなあ
幸せだなあ
今をひたすらに享受する。
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言葉に表せない感情を胸いっぱいに抱えながら、何かを表現したくて頭を回転させている。
言葉で強調して鷲掴みにすることが直接気持ちを大切にすることに、果たして繋がるだろうか。
言葉にすることで心にとどまる思いもあれば、発した途端手元をすり抜けて流れてしまう心もある。
「言葉は転がり続け 想いの丈を通り越し
うまく伝わるどころか かけ違いのボタン 困ったな」
本当の気持ちだって、放り投げれば自分の意思から離れていく。
生々しい鮮やかな感情も、放った瞬間に外界に触れ、徐々に消えてゆくだろう。
循環するエネルギーを失えば、肉体が腐り朽ちてしまうように。
全ては一瞬の連続で、無常の永遠性を帯びている。
帰りの飛行機で「エッグ」の音楽を聴いて舞台を思い出した。
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舞台では、テレビの中、画面の中に隠されていた役者たちの命が露わになる。
それぞれの生命力みなぎる血潮。
肉体から発せられるエネルギーは、終焉への腐臭を孕んだ美しい生の香り。
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人に会うことは常に真新しい変化を与えてくれるなあと思う。
常に新しい血液を回しながらも、外部に放出し続けられる生臭い死への余韻に浸る。
直進するエネルギーの背後には、真逆の方向へのエネルギーが潜んでる。
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好きとゆう言葉が宙に放り出されると、鮮やかな感情はうっすらと別れを帯びて過去になる。
私の意思とは裏腹に、そして知らぬ間に形を変えてゆく。
言葉がどんな風に消えていっても、気持ちは更新され、深化し続ける。
言葉で表して浮力にすることも出来るし、言葉にすることで時の流れに吸い込まれることもある。
いつも全て、相反するエネルギーが内包されている。
浮いたり落ちたり、澱んたり澄んだり、流れたりとどまったり、変化したりしなかったり。
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飛行機は今、どんどん地面に近づいている。
コントロールのできない圧力で身体が不自然に乱れる。
機内でいろんな歌を聴いて痛感する。会える時間はどの人に対しても限りがあるということ。
会えるか会えないかは、相手次第じゃないんだ。
相手がどこにいたって、会いたければ会いに行けるんだ。
言葉にすることも、言葉にしないことも、とっても大切だ。
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自由を求めることはたくましく生きることだ。
選択肢は与えられるものではなく、自分の想像力が生み出すものだ。
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